羽繕いをするオオハクチョウ、越冬するためには羽根の手入れは欠かせない
日本に定期的に渡来するのは、オオハクチョウとコハクチョウの2種類。大きなハク
チョウがオオハクチョウ(大白鳥)、小さなハクチョウがコハクチョウ(小白鳥)です。
オオハクチョウが越冬するのは、主に北海道、青森県、岩手県、宮城県、山形県など
で日本の北に位置する地域に限定されています。
一方、コハクチョウは新潟県、山形県、宮城県、福島県、石川県などでオオハクチョ
ウの越冬地と比較すると日本の北側とやや中部に位置する地域での生息が特徴です。
しかし、宮城県、福島県、山形県はオオハクチョウ、コハクチョウと2種類が生息して
おり、この地域がオオハクチョウの南限、コハクチョウの北限にそれぞれ位置すること
が分かります。
左側がオオハクチョウ、右側がコハクチョウ (北海道新ひだか町静内・静内川河口域)
(調査日:毎年1月上旬/単位:羽)
調 査 年 オオハクチョウ コハクチョウ アメリカコ
ハクチョウコブハク
チョウ不 明 合 計 2010(平成22年) 30,748 36,809 - 200 369 68,126 2011(平成23年) 29,884 36,814 17 269 414 67,394 2012(平成24年) 24,990 32,946 8 215 510 58,669 2013(平成25年) 26,621 39,825 14 218 1,190 67,868 2014(平成26年) 32,166 37,154 15 256 1,188 70,779 2015(平成27年) 30,485 35,122 7 380 3,689 69,683 合 計 174,894 218,666 61 1,538 7,360 402,519 平 均 29,149 36,444 10 256 1,227 67,086
※データ:環境省ガンカモ類生息調査
※2010年、アメリカコハクチョウ個体数はコハクチョウに含まれる
極東北部から国内に渡って来る個体数は、繁殖での餌となる植物の生育、出生率、死亡数など環境変化などにより
毎年増減しますが、大きな変化はありません。
オオハクチョウとコハクチョウでは、コハクチョウの方が約20%多くなっているのが興味深いデータと思います。また、
コブハクチョウは、日本では野鳥ではありませんが、国内に生息するハクチョウとしてカウントされています。
アメリカコハクチョウは、昔と比較すると若干個体数が増えた印象を受けますが、毎年20羽未満なので相変わらず
希少種であることには変わりません。
(環境省ガンカモ類生息調査/2011~2013年1月、データ:北海道環境局自然環境課)
調 査 地
個 体 数
順 位
場 所
市町村
区分
2011
2012
2013
計
平 均
全体
河川
湖沼
厚岸湖
厚岸町
道東
1,367
638
1,091
3,096
1,032
1
-
1
火散布沼
浜中町
道東
400
351
478
1,229
410
2
-
2
屈斜路湖
弟子屈町
道東
459
157
385
1,001
334
3
-
3
様似川
様似町
道南
211
132
175
518
173
4
1
-
静内川
新ひだか町
道南
228
91
88
407
136
5
2
-
十勝川
帯広市・幕別町
道東
163
84
21
268
89
6
3
-
千歳川
千歳市
道央
168
7
70
245
82
7
4
-
藻琴湖
網走市
道東
157
48
1
206
69
8
-
4
幌別川
登別市
道央
77
43
40
160
53
9
5
-
藻散布沼
浜中町
道東
55
68
30
153
51
10
-
5
北海道日高地方様似町